|
|
 |
|
IHクッキングヒータとは、Induction Heating(電磁誘導加熱)という仕組みを利用した調理器具です。
IHクッキングヒータは、ガスコンロと比較しても、炎での加熱/調理と異なり、鍋そのものを発熱させる仕組みで、効率よく調理出来ます。具体的には、IHクッキングヒータは約90%の熱効率を実現しています(※1)。鍋周辺をも温めるガスコンロと、鍋そのものだけを発熱させるIHとのしくみの違いが、効率に表れるということでしょう。
使い勝手においては、IHクッキングヒータの調理は、用途に合った動きを機械が自動的にしてくれるので、便利かつ簡単に更においしい調理が出来ます。
例えば「天ぷら」を例に見てみましょう。ガスコンロの炎では温度を直接管理することが難しく、揚げ物の量が増えたり減ったりすると、油の温度が予想以上に下がったり、上がりすぎたりと大変でしたが、IHクッキングヒータでは、調理メニューで「揚げ物」を選んで、温度を設定するだけ(※2)。熱効率のいいIHクッキングヒータは、素早い油の温度管理で、油の温度を一定に保つことが出来ます。いっぱい同時に揚げても、みんなきれいでおいしい仕上がりになります。
お手入れも簡単で、吹きこぼれても付近でひと吹き。強化ガラスの表面だからこそ！五徳があってはそう簡単にはいきません。炎が無いので、鍋側面の熱対流も小さくなり、油の飛び跳ね距離も小さくてすみます。
キッチンのレイアウトも自由自在になります。
安全性においては、空焚き防止の自動検知はもちろん、長時間の過熱を防止し、自動的に電源をoffにする仕組みなども持っていますので(※3)、「あれ？ガスの元栓、閉めたかなぁ…」なんて不安/心配もしなくてすみます。
IHクッキングヒータの種類は、まずは本体形状から2つに分かれます。システムキッチンに組み込んで使える「ビルトイン型」と、据え置きのガスコンロ等が置いてある台所のくぼみにそのまま設置する「据え置き型」です(※4)。基本的に高機能なのはビルトイン型の方です。
高機能なIHが欲しいけど、台所がシステムキッチンではない場合は、「据え置き枠」というものを使うことで、ビルトイン型のIHを設置する事が出来ます(※5)。
ビルトイン型は、天板サイズも選べて「幅60cm(標準タイプ)」と「幅75cm(ワイドタイプ)」があります。基本的な能力に差はありませんが、ワイドタイプは調理中の鍋をずらして置いておくなど、使い勝手が広がって便利なので、設置条件が許されるなら、見た目としてもワイドタイプをおススメ致します。
＜IHクッキングヒータ 施工例＞
ビルトイン型
 
据え置き型
据え置き枠利用
調理鍋を置く口数ですが、2口(主に据え置き型)、3口(主にビルトイン型)の違い以外にも、オールメタル対応なのか、鍋振り対応なのかや、3口目がIHなのかラジエントヒーター(いわゆる電気式コンロ)なのか選べます。口の種類については、すでにお持ちのお鍋のレパートリーや、調理の傾向から最適なものをお選びいただければよろしいかと考えます。例えば、「オールメタル対応」のIHは高価ですが、従来のお鍋でも使えます。セットの高級なお鍋をお持ちで、これからも使い続けたい場合は、オールメタルが最善ですが、それでも万能ではありません。今後、IH対応のお鍋を揃えることを検討中なら、高価なオールメタル対応ではなく、比較的安価なオールメタル非対応をお選び頂いて、その差額でIH対応鍋を揃えて頂いた方がおトクと考えます。
最後にグリルの種類については、現在は多くが「グリルパンに水もアルミホイルも何も敷かないタイプ」になっておりますが、メーカーや機種によっては「水をはるタイプ」や「アルミホイルを敷くタイプ」などもございます。調理傾向やお掃除のしやすさなどの観点で、お選び頂ければよろしいかと思います。
台所は調理をされる方の仕事場みたいなものです。価格や見た目だけに囚われるのではなく、使われる方の調理スタイルに合ったものを選択してください。
|
|
|
|
※1：九州電力ホームページ「キレイ・ライフ」より引用。
※2：「揚げ物」「天ぷら」など、メニューはメーカー/機種により異なります。機種によってはこれらの機能を搭載していない場合もあります。
※3：45分で自動停止するなど、メーカー/機種により動作は異なります。
※4：外国製やオーダーメイドタイプなど、特殊な形状のシステムキッチンの場合、ビルトイン型IHでも設置できない場合がございます。
※5：流し台の寸法/形状等により、設置できない場合もございます。 |
|
|
|
|
|
